グランドキングGK8XとGK88の違いをキャラバンに聞いてみた

登山靴を新調するにあたり、キャラバンにモデル間の差異を問い合わせた。購入を検討しているにとっても参考になりそうな内容だったため、エントリーに残しておく。

問い合せたモデルは、グランドキングのGK8XとGK88。また、C1_02Sを履いている旨を伝えていたので、こちらにも触れている。GK85については位置づけが明確だったので、今回は問い合わせに含めなかった。

まず、『GK88』は一般的な日帰り登山や小屋泊での縦走を想定しているモデルになり、ミッドフレームを使用しています。従来であれば「山行形態:3」レベルなのですが、足首のホールド性の良さで「3.5」辺りではないかとなり、最終的に「4」としました。

これに対し『GK8X』はローコストハイパフォーマンスを最優先しているモデルになります。聞こえは良いのですが、イメージとしては高校や大学のワンダーフォーゲル部や山岳部の学生様用に設計されたもので、『GK85』に使用しているハードフレームを使用してテント泊縦走用の重い荷物を担いで歩かれることを前提とした設計にしていますが、使用している部品のコストを落としてお求めやすいお値段にしている設計となっております。一般の方で年間を通して週1回以上の山行をされているような方ですと、靴の消耗が激しいのでこのモデルをお選びになり、短い期間でのお買い換えをされている方も居られます。

次にご質問への回答です。

・ソール(キャラバンソール or ビブラム)

『GK88』は「ヴィブラム社製ソール」を使用し、『GK8X』は弊社製ソールを使用しています。これは上述のコストダウンの為になります。

・フレーム、剛性(ハード or ミッド)

『GK8X』は上述のように、学生様のテント泊山行を想定しており、ザックの重量が重いという前提の為、「ハードフレーム」を使用しています。『GK88』は基本的には小屋泊まり山行を想定しているので、「ミッドフレーム」を採用しています。

・シューレーシング(金具 or テープ)

『GK88』は軽量化のためにシューレースループ(テープ)を使用していますが、『GK8X』は軽量化よりも部品強度を考え、金属部品を使用しています。(高校生ですと、部活の備品としてのご購入もあるとのことですので。)

お履きいただいている『C1_02S』を含めた3モデルの足型ですが、かなりの違いがございます。『C1_02S』は弊社トレッキングシューズ中最大の容積を持つ靴になり、幅、甲の高さ、足首周りなどが全て大きくなっています。これに対し、『GK8X』の足型は、今の10~20代の足型が細い(足のボリュームが小さい)方をイメージして靴内容積下げて設計しており、弊社「3E」ワイズのトレッキングシューズ中最小の容積になり、「2E」にかなり近いワイズになります。(付属のフルインソールを使用すると「2E」ワイズの靴になります。)『GK88』はこの中間になります。私自身の足入れ感ですが、『C1_02S』は「28.5cm」を履いていますが、かなり緩く、厚めのインソールを入れて調整して履いています。『GK68』(『GK88』の数世代前のモデル)は「28.5cm」で純正インソールを使用してちょうどのサイズ感で履いています。『GK8X』は「28.5cm」は指先が狭くて履けず、「29cm」でも親指の脇が当たる感じになります。このように『C1_02S』と『GK8X』はかなりの足入れ感の違いがありますので、実際に店頭でお試しになられることをお奨めします。

大変に丁寧な回答。ご対応くださったキャラバンの担当者様、ありがとうございます。

こういうメーカーは応援したくなるし、これからも頑張って欲しいなと思った。